RTX3090リグをAMD EPYCプラットフォームに換装する(組み立て編その2)
- 前回は電子部品の構成を中心に述べた.
- 今回はそれらをリグフレームに組み込み、全体を(物理的に)完成させるところまで述べたい.
- 実は部品としてはマイニングに用いていたときとほぼ同じであり、去年の時点で揃っていた.
- が、本来の用途を考えたときのリグフレームの構造、特に段組みやファン配置など中身がかなり異なるため、結局ほとんどバラして組み替えることになった.
- GPUとしてブロワーファンのA5000やA6000が使えるならリグフレームの構造とか面倒なことを(比較的)考えなくても良いのだが、コストの関係上RTX3090にせざるを得ないため、やむなくリグフレームの方で対応することになった.
方針
- 要求仕様
- 上記のような仕様の一般的なPCケースが見当たらないため、スチールラック部品での自作とする.
設計
- ざっくりだが、基本構造は下図のようになった.
- ラックの外形としては、幅600高さ450奥行き450[mm]とした.
- GPU固定金具から、下方のマザーボード設置台までは最短(垂直)距離で200とし、ライザーケーブルもこの距離をカバーするものを用意した.
- 200でないと横置きするPSUとの間隔が非常に狭くなるのでこれ以上下げたくなかった.
- 今回はPCIeブラケットとスロットの2箇所のみに荷重が掛かることをかなり重視したので、この金具の構造が全体を決めたと言っても過言ではない.
- 空冷ファン取り付けのため、フレームはバカ穴が一定間隔で開いているものにした.
- パーツリストは次の通り*2
組み立て
- 文字より写真の方が想像しやすいと思うので完成時の様子をまず示す.
- リグフレームの構築
- リグフレームを前述の仕様に沿って組む
- GPU固定金具を4セット(=GPU台数分)作る
- ライザーケーブルをGPU固定金具に固定する
- ライザーケーブルつきGPU固定金具をフレームの所定の位置にフラットバーと共じめする.
- 下にこれらの部材を設置した時の写真を示す. 右下は同じものを真上から撮った写真である.
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- このPCIeブラケットは、市販のPCケースの水平PCIeブラケットに固定するためのネジ穴が側面に開いており、それを利用してLアングルと締結する.
- そして、写真のようにPCIeブラケット+Lアングルをフラットバーの上にくるようにフレームに固定すると、なかなかいい感じの強度になる.
- ただ、構造上、PCIeブラケットの底面とフラットバーの間に隙間が開いてしまうので、写真で炭のようなブロックがこの隙間に入っているのが見えると思うが、今回は家に転がっていた10mmのゴム板をスペーサーとすることでぐらつきを防止した.
- 空冷ファンを取り付ける
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- 後から気づいたのだが、偶然にも、140mmファンがGPU間スペースと理想的にフィットするようにな配置で取り付けられた.
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- 以上で完成