GPU周辺環境の違いとハッシュレートの関係

  • 先日RTX3090のサーマルパッド交換を行なったが、メモリ温度はサーマルスロットリングが生じていない通常の水準以下になっているにもかかわらず、ハッシュレートが明らかに通常レベルを下回っていたことが気になり、少し調べてみた.

 

  • 主にGPU設置場所と周辺温度の変化に対してハッシュレートがどのように変わるかを記録し、次のようにハッシュレートについて昇順にした表にまとめた.
GPU
位置
GPUコア
温度
GPUメモリ
温度
室温 湿度 Hash rate
(ETH)
テストベンチ 51 94 27 26 117.03
リグ 47 96 26 40 120.08
リグ 39 88 22 <20 121.28
リグ 44 94 26 <20 121.28
    • 記録日時はこの4例で全て別々.
    • Miner およびオプションは全て共通.(前回のものと同じ)
    • テストベンチとリグともにそれぞれほぼ隣り合った固定の場所に設置してあり、記録時には動かしていない.
    • テストベンチはファン無し、リグは常時稼働の140mmファンあり.

 

  • サンプルのバリエーションが少ないので微妙だが、結論としては次の2点になると思う. 
    1. ハッシュレートを維持するためには、風通しの良さが決定的に効いている
      • テストベンチでの結果は、熱だまりによる、センサー敷設部以外の場所の素子におけるサーマルスロットリングによるものかもしれない.
    2. GPUコアおよびメモリ温度が47℃および96℃付近にハッシュレート悪化の閾値がある